悔しさMAXのオートポリスに

2024-11-22

平良響選手奮闘記 しまんちゅレーサーのレース奮闘DIARY!!
’24年10月ふりかえり

 ようやく10月に入り、秋らしさを感じるようになった日本列島。そうは言っても例年に比べてたら、まだまだ暑いというか秋にならないというか……。そんななか、強行スケジュールで台湾でのカートレースに出ていた平良。あっという間に日本へと戻り、今度は日光でのドリフト……。まったくもってパワフルな日々を過ごしていたようだ。

で、10月最初のレースはというと、三重・鈴鹿サーキットで開催されたTOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup 2024からスタート。鈴鹿のローカルレースであるクラブマンレースがフルコース開催となったことから、併催イベントとして実施された。予選日は曇りながらドライコンディション。予選10番手から並み居る強豪を相手にひとつでもふたつでも、とポジアップを狙ったが……。経験抱負なドライバーが山ほど出走しているだけに(苦笑)、逆転のチャンスは訪れず、10位チェッカー。とはいえ、貴重なポイントを計上している。なお、余談だがSUPER GTでコンビを組む堤優威選手も同様に参戦中。こちらは予選&決勝とも3位となって表彰台に上がっているだけに、次戦こそ平良もあやかりたいものだ。なお、このシリーズは残すところモビリティリゾートもてぎ1戦を残すのみ。果たして、有終の美を飾ることはできるのか!?

 鈴鹿から2週間後に迎えたのは、SUPER GT第7戦オートポリス。おっと、その前週には静岡・富士スピードウェイで開催された全日本スーパーフォーミュラ選手権へと出向き、最終戦鈴鹿で参戦予定のTEAM IMPULに帯同している。この富士最終レースとなるニック・デ・フリース選手やチームメイトの国本雄資選手の走りを見守りつつ、チームの一員として”共闘”するなかで、鈴鹿での善戦を心から誓ったのは言うまでもない。最終戦鈴鹿は、土曜、日曜とそれぞれワンデーレース開催となるが、難しいであろう短期決戦での躍進を期待したい。

 さて、今年の”メインレース”といえるSUPER GT大分・オートポリスは前回のSUGO同様、またしても天候不順に右往左往のレースウィークとなった。金曜日夜から雨になったサーキット周辺は、土曜日には濃霧と雨が繰り返され、走行するのが極めて難しいコンディションになってしまう。時間を遅らせることで好転することを待ったが、回復には遠く及ばず、全セッションがキャンセルされた。これにより、日曜日は朝イチで予選、そして午後には慌ただしく3時間の決勝レースを迎えることに。また、予選そのものも30分間の計時方式へと変更され、堤選手のみが走行することとなった。14番手からスタートしたNo. 2 muta Racing GR86 GTは、ライバルたちと異なる戦略でレースを敢行。難しいコンディション、そしてフルコースイエロー(FCY)セーフティカー(SC)が幾度となく導入されるという波乱含みの展開となったが、そのなかで着実にポジションアップを果たし、暫定トップへと浮上! だが、”好事魔多し”とでも言うのか、平良がステアリングを握るなか、リスタートでGT500車両との間を「5車身以上」取ってしまい、それがドライブスルーペナルティの対象となってしまう。痛いペナルティに”泣く”ことになった2号車は、最終的に2位フィニッシュ。なんと2年連続で”うれしくない2位”を味わうことになってしまった。この悔しい思いは、11月に控えるもてぎ、そして12月へと延期された鈴鹿で晴らすしかない。平良自身にとっても、力量が試される重要な戦いになることだろう。

(text:島村元子)

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