念願のスーパーフォーミュラに緊急参戦!!

2024-08-06

平良響選手奮闘記 しまんちゅレーサーのレース奮闘DIARY!!

 あっという間に梅雨入り~梅雨明けとなり、気がつけばもう8月も目前。その間、しまんちゅ・平良響は大忙しで”No Race No Life”の日々を過ごしている。

 6月はまずSUPER GT第3戦鈴鹿に参戦。シリーズランキング暫定トップのなかで迎えた初の3時間レースでは、チームとしての戦略が見事に結実して表彰台をゲット! 54kgの搭載ウェイトもなんのその、2位を掴み取るという納得のレースをやってのけた。翌週には、岐阜・フェスティカサーキット瑞浪でのカートレースに緊急参戦。”初心忘れべからず”の気持ちでカートを堪能、そして翌週には大分・オートポリスでのGR86/BRZ Cup 2024に出場した。そんななか、飛び込んできたのが、

全日本スーパーフォーミュラ選手権への参戦。なんというビッグサプライズ!!

ドライブするのは、ITOCHU ENEX TEAM IMPUL。

そう、あの”日本一速い男”と呼ばれてきた星野一義総監督が率いる名門チーム。

 そのエースナンバーである19号車を駆るだけに、相当なプレッシャーになったのは言うまでもない。しかし、念願叶って日本最高峰のシングルシーターの座を手にした平良はベストを尽くすべく、宮城・スポーツランドSUGOでの一戦に臨んだ。沖縄地方が梅雨明けするなか、戦いの舞台、SUGOはあいにくの天候。テスト走行の時間もほとんどなく、ほぼぶっつけ本番で挑んだ予選は19番手と後方に沈んだが、決勝では粘りの走りを見せたいと意気込んだ。ところが……。サーキット周辺は天候不順で雨&霧という最悪のコンディション。スタートディレイが重なり、レース自体もほぼまともに走れないシチュエーションとなり、赤旗終了に。レースらしいレースにならなかったが、まずはSF初走行を叶えたレースウィークでもあった。

 平良のSF参戦は大きな話題となり、地元はもちろん、沖縄県人初のSFドライバーとして多くのメディアを賑わすことに。その効果!? もあってか、続く第4戦での参戦が決定。不完全燃焼だった前回を上回るパフォーマンスに大きな期待が集まった。レースを運営する日本レースプロモーションも、この”ビッグウェーブ”をサポートすべく、舞台となる富士スピードウェイでの一戦では、レース観戦アプリ「SFgo」において沖縄圏内での無料視聴を提供。遠く離れた沖縄から富士で奮闘する平良の姿を専用アプリで観戦できることになった。

 富士大会を控えるなか、7月11日には24歳の誕生日を迎えた平良。フォーミュラレースの前には、SUPER GTのお仕事へと向かい、スポーツランドSUGOでのGTA合同テストに参加する。シーズン中盤は重いサクセスウェイトをどう”手なづけて”戦っていくのか、暑い時期のタイヤマネージメント含め、ドライバーとしてどのようなパフォーマンスをすべきか……さまざまな課題を意識しつつテストを精力的にこなすこととなった。

 夏休みを迎えたばかりの20日からは、いよいよSF第4戦富士がスタート。厳しい暑さのなか、予選ではQ2進出を目指したが、まだまだ壁は高く、惜しくも15番手どまり。なお、今大会は三笠宮瑤子女王杯という栄えある一戦として開催されることとなり、平良も自身の成長ぶりをしっかりとアピール。タフな戦いを走破して、9位でチェッカー! 見事入賞を果たすこととなった。

 8月からは再びSUPER GTの戦いが始まり、さらにホットなレース参戦が待ち受けるが、なおも”進化中”のパフォーマンスを見せてくれるに違いない。(text:島村元子)

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